無才の奪盗術師 〜『お前には才能が無い』と言われて公爵家から追放された俺は、前世が相手の才能を奪える最強の支援職【奪盗術師】だったことを思い出しました。あなた達の才能、全て奪ってあげますね〜

著者:志鷹志紀

「お前には才能がない」
15歳の誕生日にアルカは父にそう告げられ、公爵家から追放された。
彼は病弱故に剣は振るえず、魔力がたったの5しかないが故に下級魔術も使えない。
不幸なことにアルカの兄は剣術にも魔術にも秀でた、いわゆる神童であったため無才のアルカは兄と比較される毎日であった。
追放宣言されたアルカに追い討ちをかけるかのように、アルカの婚約者は婚約破棄を申し込んでくる。
そして婚約者は、アルカの兄と婚約すると告げてきた。

追放に婚約破棄、2つのイベントが同時に起こり、アルカは呆然としながらその日を終えた。

そして次の日、アルカはいつものように学校の屋上にやってきた。
そしていつものように兄とその取り巻きに虐められている最中、兄の手によって屋上から落とされてしまった。

頭から落ちてゆくアルカ。
走馬灯も見え始め、いよいよかと覚悟を決めたその時──脳内に存在しないハズの記憶が溢れた。

アルカは前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

奪盗術師に覚醒したアルカは、他人の才能を奪える【奪盗術】というスキルを獲得した。
彼は奪った才能を、自分の才能として使える。
剣術の才能を奪えば、奪った相手と同じレベルの剣術を使える。
魔術の才能を奪えば、奪った相手と同じレベルの魔術を使える。

アルカはこの力を使い、才能のない空っぽな自分を変えようと決意した。
弱くて情けない自分から脱却する為に。
世界最強だった前世の自分に、少しでも近づく為に。

これは何の才能も持たない少年が、世界最強に至るまでの物語。

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