どうやら俺をいじめているギャルが俺のことを好きらしい

著者:ぺいぺい

俺は同じクラスのギャル5人のグループにいじめられている。

「おい加藤!ジュース買ってこい!全員分な!」

 俺をいじめているギャルのグループの一人が言った。
もちろんこいつらは金を出さない。高校1年生のバイトもしていない俺の少ない小遣いから出すことを考えると睨みつけてやりたいが、その気持ちを抑えながらこいつらの溜まり場となっている体育倉庫から自販機に向かう。

 体育倉庫から少し歩くと後ろから走ってくる音が聞こえた。
「今日も来たか・・・」そう呟いた俺は今から何が起こるかわかっていた。
足音がすぐ近くまで迫ると背中をパンッと思いっきり叩かれた。
痛がっている俺を見て、

「私もついて行ってやるよ!」

 とニヤニヤしながら言ってきた。
そう言ったのは俺をいじめているギャル5人グループの一人である「橘 京子」だ。
艶のある美しい黒髪ロングでスラっとしたスタイルに目が切れ長の端正な顔立ちでモデルみたいに綺麗だ。
清楚な見た目に反して性格は強気でドSな部分があり、耳にはいつもリング型のイヤリングをしている。
いわゆる清楚系ギャルってやつだ。

最近よく俺のパシリについてくる。

「家で何してんの?」
「中学の時どんなやつだったんだよ」

最近俺のプライベートや過去のことを聞いてくる。

「金、私が出してやるよ。あいつらには内緒な。」
「ジュース半分持ってやるよ。重いだろ。」

そしてなぜか最近優しい。

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