リジル・フローレンは『剣』の魅力に取り憑かれた少年であり、魔王にトドメの一撃を与えた『剣士』である。
人族の悲願である「魔王討伐」を果たしたが、手柄を横取りされたと勘違いした『勇者グラム・シューベル』に、
「魔法も使えない平民のクズが!!」
などと卑怯な不意打ちで殺されてしまう。
『生物最強の剣士』
というリジルの夢はここで潰えたかに思ったが、神話や伝記の存在であるはずの、『黒竜』へと転生を果たし、そこに待っていたのは、12歳ほどの子供に【人化】してしまった肉体であった。
だが、リジルは挫けない。
転生直後に黒竜の強さをまざまざと見せつけられた事で世界の広さを実感し、初めての真っ向からの『敗北』を味わうが、決して挫けない。
挙げ句の果てに、【人化】を理由に追放されたリジルだが、慕ってくれる妹竜『クロエ』の、
「兄様とずっと一緒にいたい!」
という『願い』と、自身の『生物最強の剣士』という夢を叶えるため、リジル・フローレンは再び地上に降り立った。
降りたった地上で待っているものは?
リジルを殺した勇者グラムとの因縁は?
『生物最強』である『竜王』との決戦は?
これはリジルが『生物最強』の英雄となり、妹竜のクロエやエルフの弟子などの愉快な仲間たちと、仲良く幸せに暮らすまでの物語。
レビュー