妹を愛しているので婚約破棄ですか……、あなたが本当に愛しているのは相続金ですよね? 妹には相続金がないこと、ご存じありませんでした?

著者:鈴村

「すまないが、おれはお前より、妹の方を愛してしまったんだ」

 ソフィア・コルテスは、婚約者であるライリー・ハインツに婚約破棄を言い渡された。

「そういうことだから、お姉さま。悔しいと思うけど、嫉妬しないでね」

 妹であるジェシカは婚約者を奪ったことで、いい気になっていた。
 しかし、彼女は知らない。
 ライリーが本当に愛しているのは、ジェシカではなく、彼女が相続するお金だということを。

 そして、ライリーは知らない。
 ジェシカはお金を相続する予定だったが、それが『ある理由』によってなくなってしまったということを……。

※この作品は、アルファポリスにも投稿しています。

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