聖女が出ていったので、この国の結界はもうすぐ消えるらしい

著者:上野夕陽

国王の名のもとに集められた優秀な研究者たちを前に、研究所の所長が重々しく告げた。いわく、卒業パーティで王子から婚約破棄を言い渡された聖女が隣国へと亡命したため、この国の結界はあと三ヶ月で消失してしまうという。学院を卒業したばかりの少女リタ・ハミルトンは、最年少にして研究チームのリーダーを任される。国を救うためには、聖属性魔力が切れる前に聖女なしで結界を展開する術を見つけださなくてはならない。重圧が研究者たちの肩にのしかかる中、聖女を保護したと噂される隣国の王太子が魔法技術の協力という名目で派遣されてくる。なるべく接触を避けようとするリタだったが、王太子の方は何やらリタに思うところがあるようだ。しばらくして、聖女の代わりに新しく王子の婚約者となった男爵令嬢が研究所に訪ねてくる。彼女はリタに、聖女の起こした一連の行動の不自然さを語る。聖女には別の狙いがあったのではないかと疑っているらしい。

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