悪役らしく攻略させて頂きます

「もしこれが本当に予言書であれば……これはチャンスかもしれませんわ」

 殿下が私を疎んでいて、婚約破棄を画策しているのが事実だとしたら、むしろその通りにして差し上げるのもありかもしれない。私は王妃に相応しい伴侶とは言えないから。

「ふふふっ……そういう事なら、この台本通りに踊ってみるのも面白そうですわね。貴方が予言する一世一代の茶番劇、精々楽しませて頂きますわよ」

 その手帳の表紙には、あの女の字で"攻略手帳"と書かれている。

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