前世、妻は他の男のために死んだ。今世、生まれ変わった前世の妻は自分の所為で死んだ。解放してやりたかっただけなのに、もう嫌だ、もうたくさんだ。

著者:千東風子

 今でも夢に見る。

 迫り来る魔物たちを切っては捨て切っては捨て、魔力は空になり、剣はすでに血と油で切れず、力任せで叩き潰すように魔物を殺している自分。

 黒の森から溢れ出てくる魔物たちとの戦いの日々。

 少しずつ前線は後退し、森境の町をひとつ捨て、荒野に布陣していた。

 北の国で黒の森から魔物が溢れた時の話から、西の国の森境の町に住むディリアの前世の婚約者、王兄殿下の話となります。ディリアは出てきません。

 魔物との戦いや、自殺、人が死ぬ表現があります。

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