冗談半分で日笠さんに俺を好きになる催眠術をかけたら……おや!? 日笠さんの、様子が……!

著者:間咲正樹

「ねえねえ日笠(ひかさ)さん、俺昨日、ネットで催眠術のやり方調べたんだ! 今から日笠さんにかけていい?」
「催眠術?」

いつもの放課後の帰り道。
隣を歩く日笠さんにそう提案したところ、日笠さんはやれやれといった様子で、俺が催眠術をかけることを了承してくれた。
早速日笠さんに、

「あなたは段々眠くな~る。あなたは段々眠くなぁ~る」

と暗示をかけるも、一向に眠くはならないと言う日笠さん。
まあ、俺もまさか本当にかかるとは思っていない。
あくまで話のタネとしてやってみただけだ。
というわけで、冗談半分にこんな暗示もかけてみた。

「あなたは段々俺のことが好きにな~る。あなたは段々俺のことが好きになぁ~る」
「えっ!?!?」

が、その途端、日笠さんは顔を真っ赤にしながら、目を見開いたのである。
……おや!? 日笠さんの、様子が……!

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