〈連載版〉忌み子と呼ばれた公爵令嬢

著者:美原風香

「ティアフレア・ローズ・フィーン嬢に使節団への同行を命じる」

 かつて、忌み子と呼ばれた公爵令嬢がいた。
 誰からも嫌われ、疎まれ、生まれてきたことすら祝福されなかった1人の令嬢が、王国から追放され帝国に行った。
 そこで彼女はある1人の人物と出会う。

「君はとても美しい」

 彼のおかげで冷え切った心は温められて、彼女は生まれて初めて心の底から笑みを浮かべた。
 しかし、そんな彼も孤独を抱えていた。

「ずっとお側にいますね」

 彼に温められ、救われた彼女の言葉が、今度は彼を救う。

 ーー蜂蜜みたい。

 これは金色の瞳に魅せられた令嬢が幸せになり、そして1人の男を幸せにする、そんなお話。

 これは10月1日に投稿した「〈短編〉忌み子と呼ばれた公爵令嬢」の連載版です。

 

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