≪Destiny Choice≫~中年ゲーマーとハズレスキルと馬鹿にされた初心者JKの快進撃!!~

 2030年代。一人の天才の手によってゲーマーの悲願『ゲームの世界に入ってプレイする』フルダイブシステムが開発される。

 その天才・天之川創理はそれからも数多くのヒットタイトルを世に送り出し、ゲーマーを虜にし続けた。

 当初は一部のコアなユーザー向けの怪しい機械という風評被害を被ったものの、その圧倒的スケールと自由度から着実にファンを増やした結果。ディスプレイゲームはレトロゲーと称され時代遅れとなっていく。それに焦った各メーカーは天才に追随するようにフルダイブを搭載したゲームを世に送り出す群雄割拠が形成されることとなった。

 そして時は流れ2040年代。フルダイブシステムは様々な分野で躍進を遂げ、一般家庭でも身近な存在となりつつあった。

 そんな中で天之川創理を擁する不動のトップメーカー≪銀河≫が最新にして画期的なシステムをこれでもかと次ぎ込んだ新作≪Destiny Choice≫の発売が発表される。

 事前に発表された超美麗なグラフィックと≪自分だけのOnly one≫を創り出すシステムに、ゲーマーの期待値は臨界点を容易く突破。

 現行の化学水準の数世代先を行く超最先端の次世代ゲーム。その謳い文句に半信半疑だった声も実際にテストに当たった辛口のプロゲーマーやテスターの大絶賛の証言もあり発売前から神ゲーと噂される。

 初回出荷本数に対して世界中から五百倍を超える予約が殺到したため一時サーバーがダウン。数多くの転売ヤーを巻き込み発売前からソフトにプレミア価格が付き社会現象さえ巻き起こす。

 そして抽選結果発表の日。ゲームをこよなく愛する中年・鷹蔵仁は幸運にも高倍率の抽選に当選し≪Destiny Choice≫を手に入れた。

 善は急げと喜び勇んでプレイしたはいいが、俗にいうハズレスキルを引き当ててしまう。だが男はとある理由から薄々感づいていた。

 あの天才が創り上げたシステムにハズレスキルなど存在しない‥‥…と。ハズレを引いても陽気にエンジョイするうちに、どんな運命の悪戯か、同じくハズレスキルと馬鹿にされ爪弾きにされた初心者JKとコンビを組むことになってしまいやがてハズレスキルが覚醒し一躍トッププレイヤーに躍り出る。
 
 これは中年ゲーマーと、ゲーム知識ゼロの初心者JKが織り成すドタバタの物語。

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