身に覚えのない理由で婚約を破棄され、第二王女の身代わりで隣国に人質に差しだされてしまいました。ですが、隣国の第三皇子はそんなわたしを溺愛してくれるようです

著者:ぽんた

※ご訪問ありがとうございます。典型的なざまぁ展開です。
サクッとお読みいただければ幸いです。

「わたしベルベルト・スタインは、本日をもって第十王女アキ・ランカスターと婚約を解消し、第二王女マグノリア・ランカスターと婚約をいたします」

 ある寒い日の夜、わたしはベルベルト・スタイン侯爵子息に婚約を破棄された。

アキ・ランカスターは、レスタ王国の第十王女である。彼女の母親は、王宮の使用人であった。彼女は、国王のお手つきの子として、王宮内のすべての人から蔑まれている。

そして、ある寒い日、アキはいわれのない理由で婚約を破棄されてしまった。
衝動的に屋敷を飛びだしたアキは、屋敷の裏門でうずくまっている路上生活者を踏んづけてしまう。

その十日ほど後、アキは国王より隣国の将軍の地位についている第三皇子に嫁ぐよう命じられた。
その皇子は、不愛想で乱暴で女嫌いだと有名な皇子らしい。
アキは、人質として差しだされるのである。
だが、第三皇子が指名してきたのは、元婚約者ベルベルトの新しい婚約者である第二王女のマグノリアであった。

拒否権などないアキは、身代わりがバレることや粗暴で有名な第三皇子のことを怖れつつ、人質として隣国へと旅立つ。

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