検証:可愛いけど辛辣な態度をとる許嫁に「別に無理して俺と関わらなくてもいいからな」と言いだしてみたらどうなるのか

著者:一葉

俺には腐れ縁の許嫁がいる。俺、柊楓斗と許嫁の浅桐桜良の親は仲が良くて、俺たちは小さい頃から一緒にいた。その頃はとにかく仲が良くて毎日のように公園や互いの家に行っては遊んでいたものだ。
けれど中学三年生に入ったとき、この頃から、関係性は変わりつつあった。思春期真っ只中。異性と二人で一緒にいるということに恥ずかしさを覚えるようになってしまい、遊ぶこともなくなった。

許嫁、という関係がないものとなった。……はずだった。
高校生になって俺たちの壁がさらに厚く高いものになりはじめたとき、それを一瞬にして壊すように両親は言う。
「そういえば、そろそろ結婚できる歳になるんだよなぁ。楽しみだ、楓斗と桜良ちゃんの結婚式」
隣で「は?」と言いたげな桜良の顔は、今でも忘れられない。とまぁ、そんな言葉がきっかけとなって、再び関わることになるのだった。
それからというもの、親の提案(ほぼ命令)で二人で出掛けたりするのだが、桜良は俺に辛辣な態度をとるのだ。何をしても俺といると嫌そうな姿を見せる。
そんな桜良の態度に俺は、ある決心をする。
そんな態度を取るのなら、もういっそのこと『許嫁の関係を破棄しよう』と言い出してみようと。その言葉に桜良はどんな反応を見せるのか──。

これは、そんな許嫁の物語である。

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