「あ、もしかして照れてる? クロキさんって、ひょっとしてDT?」
ブラック企業に使い捨てにされ、うつ病で働けなくなった男、黒木真。
貯金も底をつき、生活保護の申請に行く。
しかし役所の窓口で、通常の生活保護の資格はないと言われ、かわりに『生活保護ダンジョン』を紹介される。
明日をもしれない身の黒木は、『生活保護ダンジョン』に身を投じる。
そこには生活に必要な様々なものがあった。
『豪華お食事券』 『住宅扶助券』 『水道光熱費券』 『医療補助券』などなど。
そしてなぜか、宝箱の中から異世界人のギャルを拾ってしまう。
「っていうか、あーしはもうクロキさんにMKしちゃったし。もらってくれるまで、ぜってー離さないし」
ギャルっぺと名乗る女子高生ギャルに懐かれてしまい、クロキは彼女をダンジョンの外に連れ出す。
異世界人だったギャルっぺは、初めて見る日本に大喜び。
「大喜びなんてもんじゃねーし! 日本に来るのは、異世界人すべての夢なんだし! うぇーいっ!」
黒木は、行くあてのないギャルっぺとともに暮らし始める。
明るいギャルっぺと触れ合うことで、黒木のうつ病も快方へと向かう。
そしてギャルは幸運の女神だったのか、生活保護ダンジョンでの収穫も上向きとなっていく。
「ああっ、あーし、クロキさんに拾われて、マジのガチで幸せだしーっ! このっこのっ!」
これは、陰キャの男と陽キャのギャルが織りなす、ちょっと変わったダンジョン物語。
レビュー