「突然で悪いが、君とは婚約破棄だ。僕は、真実の愛を見つけてしまったんだ」
エルシー・ハットンは、婚約者であるジェフ・ハウザーに婚約破棄を言い渡された。
彼の幼馴染だというスーザン・クレノンは、エルシーに不敵な笑みを浮かべていた。
「見た目も性格も完璧な彼は、あなたにはもったいないわ。悔しいでしょうけど、彼は私を選んだの。あなたではなくね」
勝ち誇った顔でエルシーにそう言ったスーザン。
しかし、当のエルシーはまったく気にしていなかった。
なぜなら、エルシーはジェフと婚約破棄しようと思っていたからだ。
確かにスーザンの言う通り、彼は完璧だ。
『ある一点』を除いては。
その秘密を知ったエルシーは、ちょうど彼と婚約破棄しようとしていたので、スーザンが婚約者を奪ってくれるのはありがたかった。
スーザン、ジェフを奪ってくれてありがとうございます。
あなたは彼の抱える秘密のせいで、私の代わりにとんでもない目に遭うことでしょうね……。
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