侯爵様と婚約したと自慢する幼馴染にうんざりしていたら、幸せが舞い込んできた。

著者:和泉 鷹央

「私、ロアン侯爵様と婚約したのよ。貴方のような無能で下賤な女にはこんな良縁来ないわよね、残念ー!」

 同じ十七歳。もう、結婚をしていい年齢だった。
 幼馴染のユーリアはそう言ってアグネスのことを蔑み、憐れみを込めた目で見下して自分の婚約を報告してきた。
 外見の良さにプロポーションの対比も、それぞれの実家の爵位も天と地ほどの差があってユーリアには、いくつもの高得点が挙げられる。
 しかし、中身の汚さ、性格の悪さときたらそれは正反対になるかもしれない。
 人間、似た物同士が夫婦になるという。 
 その通り、ユーリアとロアンは似た物同士だった。その家族や親せきも。
 ただ一つ違うところといえば、彼の従兄弟になるレスターは外見よりも中身を愛する人だったということだ。
 そして、外見にばかりこだわるユーリアたちは転落人生を迎えることになる。
 一方、アグネスにはレスターとの婚約という幸せが舞い込んでくるのだった。

12/8 加筆修正しました。

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