裏切者の英雄譚〜仲間に裏切られ、“裏切者”扱いされた斥候は、地の底に封印されし邪神様を餌付けした結果、最強の力を与えられました〜

著者:サンボン

 エストライヒ王国にあるトゥルンの街でソロの[斥候]として活動している冒険者、“ディートリヒ”には、理不尽な二つ名があった。

『裏切者』

 半年前、探索していた遺跡で財宝に目がくらんだ、かつての仲間で街一番のパーティー“ドラグロア”のリーダー、“オーランド”は、ディートリヒを罠にかけて殺そうとするばかりか、自業自得によって大怪我を負ったこともディートリヒの『裏切り行為によるもの』とでっちあげた。

 それにより、ディートリヒはパーティーを追放され、地位も、名誉も、そして大切な仲間も失った。

 それでも、ディートリヒは失ったもの全てを取り戻すため、冒険者ギルドから請け負った最高難易度の遺跡探索に挑む。

 だが、遺跡を守るゴーレムに襲われ、絶望の中偶然発見した魔法陣に吸い込まれて地の底へと落ちたディートリヒ。

 そこで、彼が見たものは。

「あ……目が覚めた……?」

 幼い頃におとぎ話で聞いた、封印されし邪神“ベル=ゼブル”だった。

 最初は戦慄するディートリヒ。たが、ベル=ゼブルの境遇に、人柄に、その心根に触れ、ディートリヒは眷属となって最強の力を得、邪神の封印を解く旅に出る。

 ――この食いしん坊で優しい、邪神を救うために。

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