2年越しの初対面

著者:佐藤湊

 高校3年生の野球部員・小林樹は、いつもと同じ5時22分発の電車に乗った。
 向かい側の長座席にはいつも通り校内一の美少女・小川五十鈴が座っていて、彼女はいつも通り英単語帳に目を通している。

 ただ、一つだけいつもと違うのは。
 彼女の鞄の持ち手に、猫のキーホルダーが付いていたこと。
 そのキーホルダーは、樹が彼女に贈ったものだった——。

 これは、負けず嫌いで奥手な二人が、2年越しの初対面を果たす物語。

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