マルクハイヴ公爵家には、呪いのせいで醜い姿にさせられていた少女アリアローズがいた。
あまりにおぞましい姿に、人は彼女をゴブリン令嬢と呼んで蔑んでいた。
アリアに仕える元暗殺者の少年シュルツは、拾ってくれた恩を返すべく、彼女の屋敷で働きながら、ついに解呪に成功。
しかしある日、シュルツは言われもない罪を着せられ、屋敷をクビになってしまう。
シュルツは、屋敷の仕事を全て完ぺきにこなしていたのだが、周りからはあまり理解されていなかったようだ。
一方アリアは婚約者の王太子から婚約破棄を言い渡される。
呪いが解けたアリアはとても美しい女になっていたのだが、王太子はそれを知らなかったようだ。
クビになったシュルツと共に旅に出るべく、彼女はそれを素直に受け入れる。
晴れて自由の身となった二人は、互いに愛し合いながら、気ままな婚前旅行へと出発する。
彼らがいなくなったことで、お屋敷は、そして帝国は少しずつ崩壊していくのだが……。
それはもう二人には何も関係のないことなので、戻って来いと言われても知らないのであった。
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