がんばれ農協聖女 ~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~ 【2021/12/20書籍発売&コミカライズ決定】

【2021年10月11日 TOブックス様より書籍発売&コミカライズ決定!】

「二度と私の人生に顔を出さないで、アリシア。土臭くて泥臭いアンタにはユリアン王子なんか勿体ないわ。私が貰ったげるわね」

私――アリシア・ハーパーは、華やかで愛らしい双子の妹のノエルと違い、地味で可愛げのない女。それ故に十歳から次期聖女として勉学に励んだのに、両親に愛されることがなかった。昔から両親はなんでもノエルの望むままに私からむしり取り、妹に与えた。そして今回は聖女としての地位と、私の婚約者であったユリアン王子さえ、私からむしり取った。

聖女の地位を妹に譲った私が妹を送り出す際、私は妹のノエルと元婚約者であったユリアン第一王子に裏切られていたことを知る。

人間不信に陥っていた時、私の農業の知識に目をつけていた「黒幕辺境伯」ロラン・ハノーヴァー令息に求婚された私は、遠くハノーヴァー家へと嫁ぐことが決まった。そう、信じていた人間に裏切られ、傷ついた私にも、たったひとつ残されたもの。それは先代の聖女様から叩き込まれた「農強」の知識だった。そんなわけでハノーヴァー領の農政のブレーンとして奔走するうち、全幅の信頼を寄せてくれるロランに、私はいつしか心惹かれていく。

だがノエルが新たな聖女兼王太子妃として就任し、私がハノーヴァーの領地経営をする間、王国には徐々に大飢饉の徴候が出始める。元聖女候補として私がハノーヴァー領の救済に奔走する一方、満足に聖女の任をこなすことができない妹のノエルは徐々に追い詰められていく――。

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