ダンジョン最下層から帰還した元勇者は、裏切った仲間達に復讐する事にした

村人として暮らしていた普通の少年ローグの当たり前の日常はある日、人類の怨敵とされる魔族の手によってすべてが壊された。
しかし、ローグだけは魔族に殺される寸前で駆けつけてきた王国騎士によって、救われる。
家族を殺されたという憎悪。
己のような人間をこれ以上増やしたくないという正義感。それらを胸に、ローグは勇者を目指し、そして勇者となった。
だが、この出来事こそが王国の手によって仕組まれた陰謀の始まりだった────。

「てめえは良い駒だったよ。オレらの目論見通り、勇者としての役目をちゃんと果たしてくれた。だが、てめえの役目はここで終わりだ。じゃあな、勇者サマ」

村を襲ったのも、家族を殺し、魔族に憎しみを抱かせたのも、全て勇者であるローグを使って魔族を殺す為。何もかも、自作自演だったのだと勇者パーティーとして、三年連れ添った仲間から告げられたローグは、仲間の裏切りによって瀕死の重傷を負う事になる。
念には念をと、魔物蠢くダンジョン最下層へ強制転移をさせられるローグであったが、彼を待ち受けていたのは埋め尽くす程の量の魔物ではなく、殺した筈の魔王だった────。

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