侯爵様が恋したのはお嬢様ではなく身代わり侍女の私です。ごめんなさい。

著者:とびらの

リナは伯爵家につとめる侍女。平民根性が染みついたごくごく普通の少女だが、伯爵令嬢と年や体型が似ているため、しばしば令嬢の身代わりとして嫌なしごとを押し付けられていた。

そんなある日、仮面で顔を隠した夜会、一夜のアバンチュールに出かけたお嬢様。しかし途中で飽きてしまい、リナに仮面を押し付ける。
「わたくしのフリをしてしばらくここにいるのよ。みんな仮面をかぶっているのだから正体などわかりっこないわ」
ところが夜会の終盤、リナは謎の紳士と恋に落ちる。
お互いに正体がわからぬまま別れ……後日、お嬢様の婚約者が、婚約破棄にやってきた。

「先日参加した夜会で、名も顔もしらぬ女性に恋をしてしまった。あなたとの婚約を破棄させてほしい」
「その女性なら、わたくしですわ!問題ないので結婚しましょう!」
「ええっお嬢様、何言ってるんですか!?」

お嬢様のフリをしてたら恋されて、お嬢様が私のフリをする?
絡み絡まれこんがらがった人間関係を、ひたすら純愛を貫く生真面目軍人侯爵様を愛でながら、ゆっくりじっくりほどいていくラブコメディ。

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