成り上がりの令嬢は、優雅に微笑む

著者:八橋 華

子爵令嬢のヴィクトリア。
彼女の婚約者である侯爵家次男のアーサーが美しいと評判の侍女アンヌと駆け落ちしてしまった。
怒りに燃える子爵家はありとあらゆる手段を用いて、侯爵家と男爵家(侍女の実家)に報復をした。
子爵家の容赦ない報復に貴族社会は震えあがった。
しかし、ヴィクトリアは『傷物令嬢』と、厳しい目で見られていた。
次の婚約者候補はいるものの、前の婚約者の事もあり、子爵家は慎重になっていた。
なにしろ、ヴィクトリアは些か男性不振に陥っていたのだ。
そんななか、無事、素敵な貴公子と結婚できたヴィクトリアは幸福の絶頂にいた。
美しく優しい夫との間に二人の子供にも恵まれ、過去の事などすっかり忘れていたヴィクトリアであったが、ある日、街で市井の夫婦を見掛ける。
何故か嘗ての婚約者を思い出してしまった。
懐かしくもあり苦い思い出。
今を生きるヴィクトリアは元婚約者たちに対して恨みはなかった。
寧ろ、「愛に生きた」二人に共感すら持つようになっていたのである。

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