【短編】「幼馴染を敬愛する婚約者様、そんなに幼馴染を優先したいならお好きにどうぞ。ただし私との婚約を解消してからにして下さいね」

婚約者のベン様は幼馴染で公爵令嬢のアリッサ様に呼び出されるとアリッサ様の元に行ってしまう。

お茶会や誕生日パーティや婚約記念日や学園のパーティや王家主催のパーティでも、それは変わらない。

いくらアリッサ様がもうすぐ隣国の公爵家に嫁ぐ身で、心身が不安定な状態だといってもやりすぎだわ。

そんなある日ベン様から、
「俺はアリッサについて隣国に行く!
 お前は親が決めた婚約者だから仕方ないから結婚してやる!
 結婚後は侯爵家のことはお前が一人で切り盛りしろ!
 年に一回帰国して子作りはしてやるからありがたく思え!」
と言われました。

今まで色々と我慢してきましたがこの言葉が決定打となり、この瞬間私はベン様との婚約解消を決意したのです。

ベン様は好きなだけ幼馴染のアリッサ様の側にいてください、ただし私の婚約を解消したあとでですが。

ベン様も地味な私の顔を見なくてスッキリするでしょう。

なのに婚約解消した翌日ベン様が迫ってきて……。

私に婚約解消されたから、侯爵家の後継ぎから外された?

卒業後に実家から勘当される? 

アリッサ様に「平民になった幼馴染がいるなんて他人に知られたくないの。二度と会いに来ないで!」と言われた?

私と再度婚約して侯爵家の後継者の座に戻りたい?

そんなこと今さら言われても知りません!

※他サイトにも投稿予定。小説家になろう先行投稿。
※百合っぽく見えますが百合要素はありません。

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