王子様の訳あり会計士

王都の庶民課納税係として働いていたコレット・レイビィは、ある日出向を言い渡される。ついに左遷かと覚悟を決めて向かった先は何故か王城の、王子殿下の執務室。どうやら会計院顧問の親族を助けた縁で、王子殿下の私財管理を任命されることに。だがコレットはできれば断りたい。何故なら彼女には、誰にも言えない秘密がある。それはコレットがかつてノーランド伯爵令嬢だったこと。生家没落事件と関わりのある王子様の元で垂涎ものの高額給金か、無職かを選べと迫られれば、コレットはやるしかないと腹をくくる。そんな十年前の因縁と王家の宝冠、王位継承にからむトラブルに巻き込まれつつも、コレットは会計士としての仕事に邁進する。
執念のこじらせ王子と逞しい元令嬢の、勘違いが元凶のすれ違いラブ、の予定。カクヨム様からの転載。