"ツァンバッハ家"と、"ブランシュヴァイク家"は、帝国の二大名家としてバリバリに張り合う地獄のような関係だった。
そのしのぎ合いは年々、熾烈さを増しており、もはや戦争一歩手前の状態。
しかし、つい先日、帝国中の衝撃のニュースが駆け巡った。
これ以上、ことが大きくなれば問題だと判断したツァンバッハとブランシュヴァイクの現当主二名の連名によって、両家の次期当主同士の婚約が発表されたのである。
そんな次期当主である令嬢のマイラと令息のネイトは、お互いに「相手を惚れさせて主導権を奪うべし」との命令を一族から受けていたが……。
(――この子、可愛すぎる……!)
(――この人、かっこよすぎる……!)
両者はすでにべたぼれ状態であった……!!!
とはいえ、二人とも一族の期待を背負っている以上、ここで相手にうかつに好意を伝えるわけにはいかない!
かくして、両者が勘違いをしたまま、謎のべたぼれ状態が始まることになったのである!!!!
※平たく言うと、アホなコメディです
レビュー