『精霊の愛し子』は居るだけでいいのです。

著者:池中織奈

「貴様との婚約を破棄する!! 『精霊の愛し子』という立場でありながらだらだらと寝ているばかりで!! 貴様なんぞ王妃に相応しくない」
 目の前で、私の友人が婚約破棄の宣言をされていた。
「……王太子殿下は馬鹿なんですか? 『精霊の愛し子』というのはいるだけでいいんですよ?」
 私の膝の上で頭を乗せて、眠たそうにしている友人モニエナ様の頭を撫でながら私は思わずそう言った。

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