若き常勝不敗の将軍は、なんとしても退役したい 〜だけど優秀で可愛い小さな補佐官に邪魔をされるので、今日も仕事に追われています〜

著者:サンボン

 ガルニア大陸の西側にある国、エルタニア皇国。
 貴族出身で若き将軍ベルトランは溜息を吐きながら、今日も国境最前線にあるサン=マルケス要塞の執務室で仕事に追われていた。

 それもそのはず。彼には平民出身で優秀な小さな補佐官、カサンドラ准尉がいるが、彼女は事あるごとに仕事を振り付けてくるのだ。
 とはいえ、彼女自身も常人の数倍も仕事をこなしており、到底文句を言える状況ではない。

 だが、このままでは間違いなく過労死してしまう。
 というか、彼女が配属されてからの一年間、ずっと敵であるタワイフ王国とは膠着状態なのに、こんなに忙しいなんておかしいだろ。

 身の危険を感じ、部下からのパワハラに耐えかねたベルトランは、一念発起する。

「よし、今度こそ将軍なんてもう辞めよう」

 これは、七年間最前線で常勝不敗を誇りながらも引退したい若き指揮官と、そんな彼をなんとしても引き留めたい小さな補佐官の、すれ違う想いの攻防戦。

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