私が竜人王太子様の番?お断りです!

著者:干野ワニ

「リリーシャ! そなたとの婚約は、たった今を以て破棄とする。我は……運命の番を見つけてしまったのだ!!」

ある夜会にて繰り広げられた、竜人族の王子サタナエルによる突然の婚約破棄騒動。
その様子を他人事のように眺めていた私は、次の瞬間、突然渦中に放り込まれた。

「そなた、名はなんという!? とうとう見つけた……我が運命の番《つがい》よ!!」

急にそんなこと言われても、はっきり言って迷惑です。
だって私……ずっと好きな人がいますから。

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