婚約者(仮)にお前を愛する事はないと言われたのでその弟を連れ帰って婿にした話

著者:真昼

「ユリシア・ハミントン!貴様とレイクリッヒ家の婚約を破棄してやる!このふてぶてしい女狐め、今すぐ跪いて俺に詫びるが良い!」
 そう叫ぶのは、かつて類稀な美貌で人々に持て囃された金髪碧眼の美青年、ハロルド・レイクリッヒ。
初顔合わせで「もっと可愛くないと俺には釣りあわないからな、隣に立ちたいなら努力しろ!」とか抜かした癖に私を婚約者だと思い込んでいる彼は、お飾りの本妻に私を据えて、ハミントン侯爵家を乗っ取った上で四人の恋人達と仲良くいちゃこらしたいらしい。
 もう六年も大好きな、最愛のレイクリッヒ子息のためなら何でもしたいし差し出したい、けれどそれはお前ではない。そう思いながら、私は大切な婚約者の瞳を想慕するように、空を見上げた。
 愛情表現過多警戒心ゼロ美少女×傲慢我が儘美男子……の弟の地味だけれど癒し系穏やか男子による、最後まで溺愛たっぷりハッピーラブコメ、毎日投稿五部予定。

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー