【連載版】悪役令嬢は嗤う

著者:天帷 碧緒

わたくしの婚約者たる王子様はお優しく、汚らしい猫であっても甲斐甲斐しく世話を焼く。今更放り出すこともできないだろうと、だから代わりに猫を排除しようとした。

「エルザ。もう君とはやっていけない」

王子様はついには庶民の女と愛を育ませ、わたくしを拒絶する。
王子様の親友の見届けがある中での婚約破棄は、突きつけられることはなかった。

誰もが想定しない不幸な事故が起こり、狂いに狂って、それぞれの愛を筆頭にした想いが変貌する。

「エルザ。愛しているよ」
「そうですか。わたくしは嫌悪していますよ」

笑顔という綺麗な花を咲かせながら、手段を問わず徹底的に報復する。

それが悪役令嬢と言われた、わたくしのやり方よ。

※短編「悪役令嬢は嗤う」、「王子は追い求める」の連載版です。

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