辺境へ追放された落第貴族、働きたくないので真の力で簡単開拓を極める。〜兄と身体が入れ替わったら罪を着せられ処分されたが、むしろありがたい。今更戻れ?聖女にも溺愛されてスローライフが楽しいのでお断りだ!

ハーストン辺境伯家の次男・アルバは、兄であるクロレルと3ヶ月間、身体が入れ替わっていた。

その期間、兄のクロレルは後継者候補のライバルとなるアルバを貶めるため、数多の犯罪を重ねる。
結果として、入れ替わりが終了したのち、

「魔法も使えない無能、しかも犯罪者。お前には田舎がお似合いだぜ!」

と、アルバは屋敷から辺境の奥地へと追放されてしまうこととなった。

だが、それはアルバにとってむしろ、待ち望んだ結果であった。

昔から貴族社会を毛嫌いしていたアルバは、早々に家を出たかった。

辺境伯家を継ぐことにも興味はない。
唯一の目標は、完璧で幸福なスローライフだったのだ!

そのためアルバは入れ替わっている期間、クロレルの評価を引き上げるため、必死に働いた。
クロレルの自分勝手な統治により荒れて廃れ切っていた街を、3ヶ月で立て直したのだ。

そして、いよいよ望んだスローライフが始まる…………
はずだったのだが、追放先はゴミだめにされた村であった。

しかし、アルバは後継者にならないためにひた隠してきた魔法能力を使って、無双を開始する。

彼を慕ってついてきた伯爵令嬢 セレーナ・アポロンとともに猛スピードで村の整備・開拓を進める。

彼女はクロレルの婚約者で、入れ替わっている間はクロレルとの関係をどうにか良好に保つため親密に接してきた相手だ。

それがどういうわけか、

「あなたについて行きたいの」

もとの体に戻っても、彼女はアルバについてきてくれたのだ。

まさか入れかわりがバレてる……? ってそんなはずはないよな?

とにかくも二人は理想のスローライフを目指して、(評価されたくないのに不本意ながらも)村人たちに崇められ、その協力を得て目標へと邁進する。

一方、アルバに罪を着せて次期領主の座を手にしたかに見えたクロレルはといえば…………
なにもしなくていいような環境をアルバに用意してもらったにもかかわらず、自らの私利私欲から失政を繰り返す。
その実力のなさから、どんどんと落ちぶれていくのであった…。

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