公爵令嬢ナターシャは自分のことをちょっと間が悪いと思っている~庶民派を騙る第一王子は、婚約者が平民から「昼飯の女神」と呼ばれて慕われてることを知らない~

著者:kii

 公爵令嬢ナターシャ・ロフスカヤは、自分のことをちょっと間が悪いと思っている。
 出先でいつも、昼食を取り損ねた平民に出会うためだ。
 いたたまれないので、いつでも差し出せるように、侍従にお弁当を持たせるようになった。
 昼食を取り損ねた二人目に出会うようになってからは、日持ちのする焼き菓子を侍女に持たせるようになった。
「ナターシャ・ロフスカヤ!貴女との婚約を破棄させてもらう!!この愛らしいミラーナをはじめ、何人もの平民を毎日のように泣かせているようだな!!貴女のような者は国母には相応しくない!!このような婚約、無かったことにさせてもらおう!!」
 ミハイル殿下の言うミラーナさんとは、先日、噴水にお弁当を落としてしまって、わたくしが代わりのお弁当を差し上げたら、泣き出してしまったピンクブロンドの髪の方と思われます。
「婚約の白紙撤回、承りましたわ!!平民の方を泣かせたのは、一部事実のようですが、責められる謂れはございません!!わたくしは、急ぎ婚約の撤回手続きに参りますので、御前失礼いたします」
 婚約の撤回は、こちらにとっても渡りに船、そちらの気が変わらないうちに、手続きしましょう。そうしましょう。
 ランキング入りビックリしました。嬉しいです。ありがとうございます。
 今更ですが、タイトルが分かりにくかったと思って、ちょっとだけ足しました。

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