【続編投稿開始】「不治の病にかかった婚約者の為に危険を犯して不死鳥の葉を取ってきた辺境伯令嬢、枕元で王太子の手を握っていただけの公爵令嬢に負け婚約破棄される。王太子の病が再発したそうですが知りません」

【続編投稿開始しました】
「リシェル・ゼーマン辺境伯令嬢!
 貴様は婚約者である僕の看病をそっちのけで、新米の兵士でも一週間あれば余裕で取れる不死鳥の葉を、一か月もかけてのろのろと取ってきたそうだな!
 しかもキマイラやグリフォンやケルベロスの出る山を五つ越え、バジリスクの住む死の荒野を越え、|毒蠍《どくさそり》の出現する砂漠を越え、アンデットモンスターが|闊歩《かっぽ》する毒の沼地を越え、不死鳥の山を半日ほどロッククライミングして山頂にいる不死鳥とバトルして、|艱難辛苦《かんなんしんく》の末に、不死鳥が守っていた木から不死鳥の葉を手に入れ来たなどと嘘をついているそうじゃないか!
 そんな薄情で嘘つきでずる賢い女は僕の婚約者に相応しくない!
 よって今日限りで貴様との婚約を破棄する!
 僕は、病に冒された僕の手をずっと握っていてくれた優しいクラーラと結婚する!」

 苦労して不死鳥の葉を取ってきて王太子の病を治してやったのに、彼から言われた言葉はこれだった。
 こんなアホでも一応幼馴染、十八歳の若さで死なせるのは可哀相だと思い、不死鳥の葉を取ってきたのが間違いだった。
 こんな愚か者とはさっさと別れて、故郷に帰ってのんびり暮らしましょう。

「婚約破棄、承知いたしました」

 私は淑女の礼をして部屋を出た。
 王太子は病が完治したと思い込み私を切り捨てた。
 しかし数か月後、王太子の病が再発して……。
 不死鳥の葉を取りに行けるのは勇者の血を引く私と父のみ。
 王太子殿下、私たち親子をあれだけ罵っておきながら今さら泣きついてきたりしませんよね?

※小説家になろう先行投稿。

【こんな人におすすめ】
・強いヒロインが好き
・愚か者共が落ちぶれて行くのを見るのが好き
・ざまぁは徹底的に
・ハッピーエンドが好き
・スパダリから溺愛されたい

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※ペンネーム変更しました
九頭竜坂まほろん→まほりろ/若松咲良

☆2023/03/09朝・昼・夜、2023/03/09朝、日間ランキング、ジャンル別1位、総合1位まで上がりました。
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