「パンを司る神霊さん。お父さんが焼いた美味しいパンを、お客さんに配ってくださいな。対価はわたしの魔力と、お父さんの焼きたてパンを一つ」
都会でも田舎でもないキュレルの街の町立学校最上級生のチェルニは、今日も食堂兼宿屋〈野ばら亭〉の看板娘の妹の方として、常連さんたちを相手に、店のお手伝いとして大活躍していた。
そんなとき、優秀な神霊術の使い手である彼女に助けを求めてやってきたのは――。
「チェルニちゃん、居てくれてよかった。きみの力を貸してほしいんだ。街の子供たちが三人、拐われたかもしれない」
神霊術少女チェルニの最初の冒険が始まる!
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