おい、世界唯一の才能鑑定者だけど、パーティ追放されたモブ冒険者達を覚醒させて最強パーティ結成したら「もう用済みだ」って俺が追放された件 〜互いに絶対追放できない聖女と崖っぷちからの最強能力シナジー〜

勇者ルカは唯一無二の能力を持つ。
それは、他人の潜在的な才能を見抜き、覚醒させること。

ルカはその能力で、他のパーティから追放された冒険者達を集めて、真価を発揮させてきた。

鈍重なタンクを、火力不足の魔術師を、金食い虫のテイマーを、非戦闘員の雑用屋を。
彼らの超一級の潜在スキルを覚醒させることで、最強のパーティを結成したのだ。

勝てる!
このパーティなら他の勇者——ルカを合わせて100人いる、功績を競い合う勇者達を出し抜いて、世界の頂点に立つ事も可能だ!
ルカは自分の栄光の未来を確信していた。

しかしある日——

「もっと強豪の勇者が勧誘してくれたから、俺らはそっちのパーティーに行くわ。
もう才能を開花してもらったから、お前に用はないし」

仲間たちが他の勇者に全員引き抜かれ、ルカは事実上パーティを追放された。

「やっぱ追放される奴って人間的に問題あるわ!(俺も含めて)」

すっかり落ちぶれたルカだが、ひょんなことから同じく崖っぷちの状況に追い込まれた女勇者、ミズキと意気投合する。

好奇心から彼女の潜在能力を探ってると。
一見何の役にも立たないハズレ能力しかないように見えるミズキだったが——

「いや待て!これ、俺の能力と組み合わせたら、シナジー効果で史上最強の性能になるぞ!?」

ルカがいないとミズキは最弱の勇者。
ミズキがいないとルカも最弱の勇者。
しかし、この2人が揃うと最強になる——?

これは、追放された者達にさえ追放された、底辺の中の底辺が、世界の頂点に成り上がる物語。

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