――旦那様に離縁を告げたら、何故か溺愛が始まりました。
マーティナはバレット王国に住む末端男爵家の娘。
しかし、十二歳の頃に生みの母が亡くなりその後父が迎えた義母と義妹によって日々虐げられる生活を送ってきた。
いつしかマーティナは自己評価が底辺になってしまい、人生に絶望してしまう。
だが、そんなある日のこと。マーティナは実家を訪れていた侯爵であるキースに見初められその日のうちに彼の妻になることが決まった。
そして、マーティナはキースの実家であるマクヴィー侯爵家の夫人となった。
でも、キースは仕事ばかりでマーティナにはなかなか構ってくれない。それでも、それは贅沢な悩みだと思い我慢してきたマーティナだったが、結婚して一年と半年後のある日。キースが幼馴染だという令嬢に本当の笑顔を見せているのを見てしまう。
今まで自分に一線を引いて接していたのは知っていた。それでも、実際にほかの令嬢に本当の笑みを見せているのを見てしまうと……もう、我慢も限界だった。
そして、マーティナはキースに離縁をお願いした。なのに――……。
「マーティナ。今まで構ってあげられなくてごめんね。寂しかったんだよね」
「マーティナと離縁なんて俺はしたくない」
その日から始まったのは――溶かされるような溺愛生活だった。
不器用で好きな子には本音を告げられない侯爵様と虐げられ続けた結果自己評価が底辺の令嬢の、離縁を巡ったすれ違いラブ。
☆目次☆
第一部:離縁トラブル編
第二部:メレディスとローランドのトラブル編
第三部:セラフィーナの恋愛編
第四部:王女とその婚約者編
☆日刊ランキングジャンル別(恋愛) 最高11位
※アルファポリスにも掲載中。
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