【連載版】王子をテイムした悪役令嬢

著者:斯波

十歳の誕生日を迎えた朝。前世の記憶を取り戻し、悪役令嬢に転生したことを自覚したまでは良かったものの、肝心要の乙女ゲーム知識がほとんどなかった。乙女ゲーム初プレイ作品のプロローグをプレイした時点で死んでしまったのだ。この作品の本編シナリオも知らなければテンプレというものも知らない。そのくせプレイ前に友人から告げられた『悪役令嬢はどのルートでも断罪されること』と『悪役令嬢はエンディングによっては業火の炎で焼き殺されること』なんて余計な知識だけはある。今になって詳しく聞いておけば良かったと悔やんだところでもう遅い。一体何がどうなってそこにたどり着くのか教えてくれる相手も、業火の炎って何!?って突っ込む相手もこの世界にはいないのだ。ゲーム知識もなければ特別な知識や技能もない。さらにいえば頭もあまりよろしくない。そんなないものづくしの私が状況を打破するために導き出したのは『第一王子の婚約者にならないこと』だった。
※『王子をテイムした悪役令嬢【短編版】』を連載化したものですが、ジャンルが違うので展開が異なります。ご注意ください。

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