アイルは辟易としていた。
何故なら彼のいる勇者パーティーのメンバーは、ポンコツ揃いだったからだ。下級の魔物も倒せずに、何かあれば賢者であるアイルに頼る。そんな彼らに愛想を尽かしたアイルは、窮地を利用して勇者パーティーの離脱を選択するのだった。
「ここは俺に任せて、先に行け」
結果として首尾よくパーティーを離脱したアイルは、名をアイゼンと改めて、冒険者として再出発する。
そんな彼のもとに、多くの冒険者がやってくるのだが――。
「す、すごい! 全員がまともに戦えるじゃないか!!」
悲惨な旅とは打って変わって、アイゼンは理想的な冒険者生活を謳歌することになるのだった。
これは一人の賢者が、新しい居場所を手に入れる物語。
ぽんこつ勇者パーティーに愛想を尽かした俺は離脱を選択、名前を変えて王都で冒険者を始める。~仲間になる奴らがまともに戦えることに感動するので、今さら元の場所には帰りません~のページへ
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