最強の宮廷魔法士と死に戻りの悪役令嬢~鉄壁の魔法結界で王国を守っていたのに役立たずと蔑まれ、追放されてしまいました。今更戻って来いと言われても、既に帝国と契約を交わしていますので……~

著者:月島 秀一

「魔法結界しか張れぬ無能な宮廷魔法士など、この王国には必要ない。アルフィ・ロッド、お前はクビだ」
「そ、そんな……っ」
 魔法学院を飛び級・首席で卒業した、宮廷魔法士の少年アルフィ。彼に課せられた任務はただ一つ、「強力な魔法結界を張り、王国の民を守れ」というものだ。責任感の強いアルフィは、最強の魔法結界を練り上げ、任せられた仕事を完璧にこなしていたのだが……。王太子と大貴族から不当な嫌がらせを受け、弁明の機会さえ与えられないまま、王国を追放されてしまった。
 役立たずのレッテルを張られ、途方に暮れていたアルフィが出会ったのは――百度の死に戻りを経て、身も心もボロボロになった悪役令嬢シャルロット。
「私はこれまで何度も死に戻りを繰り返して、この世界の滅亡を防ごうとしてきたの……。だけど、駄目だった。破滅の序章は一週間後、魔王軍四天王『暴虐のギルガザック』によって、王国は滅ぼされる……っ」
「えっと……そのモンスターなら、ついさっきやっつけましたよ?」
「……え?」
 アルフィの常識外れの強さに希望を見出したシャルロットは、彼を連れて実力主義の帝国へ向かうことを決意する。
 一方その頃――アルフィの魔法結界を失った王国は、いとも容易く魔王軍の侵攻を許し、とてつもない被害を負ってしまう。
 今更になって『宮廷魔法士アルフィ』の価値に気付いた国王は、すぐさま彼と連絡を取り、再び宮廷魔法士の任に就くよう命令を下すのだが……。
「すみません、既に帝国と契約を結んでしまったので……」
 これは最強の魔法士が、圧倒的な力で世界にその名を轟かせ、心優しい悪役令嬢が、死に戻りで得た知識を活用して幸せを掴み取る物語――。

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