毎日料理を作ってくれる隣の部屋に住む彼女は人見知り、それでいて最高に可愛いラブコメ

 高校一年になる春。
 新たな人生の一歩を踏む少年————水森亜悠(みずもり あゆう)は一人暮らしを始める。
 両親が海外に赴任し、英語が話せない亜悠は日本に残ることになった。
 夢が広がる一人暮らし————それは、少年時代に誰もが羨むことだろう。
 それは亜悠とて同じこと。
 期待に胸を躍らせ、築浅の1Kに引っ越すことになった。
 荷造りを終えた亜悠は、まず初めに隣人への挨拶をすることにした。
 親から口を酸っぱくして言われたという事もあるのだが、入居者が4人しかいないこのコミュニティとは仲良くしておきたい————そ思ったからだ。
 そして、手始めに隣の家のインターホンを鳴らす。
 バタバタとした音が聞こえ、開かれたその扉には————
「あ、あの!?わ、私の家に何か御用でしゅか!?」
 赤みがかった茶髪を腰まで伸ばした美少女。
 あどけない表情をこれでもかとこわばらせ、完全に委縮してしまっている。
「えーっと……今日から隣に住む者でして、ご挨拶に————」
 そして、つまらないものと言って菓子折りを渡す。
「ひゃい!?あ、あぁぁぁぁ、そうですよね!?私もここに越してきたばかりでしたけど、や、やっぱり挨拶ってしなきゃですよね!————で、でも……何も用意してないよぉ……!?」
「お、お構いなく————」
「そ、そうです!上がって下さい!代わりと言っては何ですが、ご飯をご馳走しますから!」
 そこから始まった物語。
 人見知りの少女と、ラブコメを求める少年が送る、ドキドキ甘々なラブコメディー!…続きを読む

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