小説家になろう 婚約の白紙はたいへん便利だった。誰も責任を取らずに済むので。
婚約破棄ではない。
断罪でもない。
ただ、白紙に戻されただけだった。
聖女への嫌がらせを疑われた令嬢アデル・ヴァルシュタインは、王太子の裁定によって婚約を「成立しなかったもの」として扱われ、王都を去ることになる。
誰かが明確に裁かれたわけではない。けれど、その場で何かが終わったことだけは確かだった....
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