小説家になろう 世界一痩せているぽっちゃり令嬢 僕には生まれて間もない頃の記憶が、ほんの僅かに残っている。 まるで球体のように膨らんだ女が、揺り籠に近付いてくる。その見た目があまりに恐ろしくて、僕は泣き喚いた。耳を塞ぎ、顔をしかめて、さらに一回り大きくなった彼女にヒステリックに怒鳴られた、その忌まわしい出来事だけを今でも鮮明に覚えている。 .... 著者 : たなか 2021.04.23 小説家になろう