貧乏男爵とアヒル姫 ~領地改革で成り上がれ!~

 爵位とは名ばかりで貧乏な領地で暮らすサクラメント男爵に降って湧いた結婚話。
 サラソータ侯爵が娘を嫁がせるという。

 もちろん会ったことなんかない。
 いままで縁があったわけでもない。

 ろくでもない政略の臭いがプンプンする結婚だが、両家の力関係を考えると断ることなどもっての外だ。
 死刑囚にでもなったつもりで迎え入れた男爵の前に現れたのは、真っ白い羽毛に包まれていた。

「……アヒル?」
「失礼ね! 白鳥よ!!」
「喋ったぁっ!?」

 なんと侯爵令嬢は呪いでアヒルに変えられてしまったらしい。
 その事実を隠すためサクラメント男爵に嫁いできた。
 ど田舎ならバレないだろうって理由で。

「そんな理由で俺はアヒルと結婚させられるのか……」
「白鳥だって言ってるでしょう!」

 これはトリと結婚させられてしまった貧乏男爵が、逆境をものともせずに成り上がっていく物語である。

※毎日更新です。
 投稿時刻は夜8時くらいを予定しています。

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー