【電子書籍化記念SS】婚約破棄と言われたが、そもそも婚約していません

著者:雅せんす

「エイミー・トリコット!お前との婚約を破棄する」
 卒業式後の教室で、私はジェフリーに婚約破棄を言い渡された。
 私は恥ずかしがり屋の人見知りで、しゃべるのが苦手だ。
 たがら代わりに扇子を振った。
 右手で扇子をバッと開いて左斜め45度に傾け、中指をピッと伸ばした。

〝てめえ、何言ってんだ!?〟

 婚約破棄もなにも、そもそも私はこの男と婚約していないが?

 扇子言語のある世界です。
 貴族令嬢は扇子の開き方、角度、指の添え方等で本音を伝えます。
 扇子言語は全てが許される、みんなに優しい言語です。

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