目が覚めたら見知らぬ夫が隣にいた。どうやら私は記憶喪失らしい

著者:キスケ

「俺は、貴女の夫です」
一切の感情を押し殺したような、平坦な声だった。「どなたですか」と尋ねた時、目の前の青年はそう答えたのだ。でも、それはつまらない冗談だと私は思った。なぜなら彼はたった今初めて顔を合わせた相手なのだから──。

◇婚約破棄がきっかけで記憶喪失になった公爵令嬢と、そんな彼女にずっと片思いし続けていた騎士の話。

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