身長170センチ、誰もが振り返る美貌を誇る山井郁衣(いくえ)は資産家の一人娘。
彼女は親の会社を継ぐ前に、ある会社に入り実務を学んでいた。
そんなある日、郁衣は運命の人と出会う。
新入社員の川島和真。
つぶらな瞳と小さな身体。
子供と見紛うその愛らしさは、郁衣が持つ理想の人を具現化していた。
「へえ川島君彼女が居るんだ」
「ええ、付き合って2年になります」
「…そっか」
新入社員歓迎会で和真から聞いた悲しみの事実。
それでも郁衣は諦めなかった。
和真から聞く彼女の話に、必ずこの女はやらかすと確信していたのだ。
「別れた?」
「…はい」
遂にチャンスがやって来た。
だが郁衣は焦らない。
いや、どうして良いか分からなかったのだ。
なぜなら郁衣は男性経験が無かった。
「先ずは和真に私を意識させる事からよね」
必死のアプローチを掛ける郁衣。
その甲斐もあり、ようやく二人は仲良くなった…と郁衣は思っていた。
半年後、事態は大きく進むのであった。
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