その罪はどんな罰も見合わない。

 ミレイユの愛する夫は、義姉によって命を奪われた。

 義姉の名前はヴィクトワールと言ってとても美しい人だが、優しい夫とは違って彼女は常に凶悪で傲慢で他人を貶めるのが大好きな人だった。

 彼女は嫁に行った身でありながら頻繁に実家に戻り、嫁入り先でも義弟をいじめて楽しんでいるのだと自慢話をするのが常だった。

 そんな彼女を諫めるために夫は決心し、その話し合いの翌日、冷たくなって発見された。

 現実を受け入れられないミレイユは、絶望の中で考えた。彼女に対する復讐をしてしまっては夫と同じ天国へと向かえない、では罪にたいする罰ならばどうだろう。

 罰ならば与えても許されるはずなのだ、そんな名案が思い浮かんでミレイユは決意したのだった。その罪に見合う罰を与えるまではどこまでも彼女を追いかけようと。

 

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