文月黒の小説一覧

小説家になろう

悪徳のススメ

──ビアンカ・コルドゥラ・リンハルト侯爵令嬢は死ぬ度に人生を繰り返している。 王族殺害を画策したとして冤罪をかけられては処刑され、そして次の瞬間には死ぬ前の時間に戻っているのだ。 無実であるにも関わらず、さもこれまでずっと悪行を重ねて来たような言われ方をして、ビアンカは断罪される。 そんなのはもう懲....
著者 : 文月黒
小説家になろう

泥棒猫、或いは

「──この泥棒猫!」 優雅な午後のお茶の時間だった。 一流の調度品に囲まれ、香り高いお茶を婚約者と共に楽しむはずの時間は、あっという間に緊迫した氷点下の空間になった。 私と婚約者と婚約者の妹。 二人きりで過ごすはずの時間に割って入った可愛らしい妹に投げつけられた一言から始まる短いお話。....
著者 : 文月黒
小説家になろう

侯爵令嬢ヴィオレットは今日も元気に高笑う

眩しい朝陽と小鳥の鳴き声。 よく言えば豊かな自然溢れる、悪く言えばとことん田舎のとある村。 そんな長閑な村の外れの丘の上。 そこにその屋敷はあった。 屋敷に住むのは一人の侯爵令嬢。名をヴィオレット・エメ・シェーレンブルクという。 噂によれば聖女に無礼をはたらいて王子の逆鱗に触れ、婚約を解消された上で....
著者 : 文月黒
小説家になろう

薬師と猟師と秘密の話

辺境の村に住む見習い薬師・セリは猟師の女の子・エリとのどかな毎日を送っていた。 だが、ある日突然エリが姿を消して……。 ※「伯爵夫人は笑わない」と同じ世界観で書いておりますが、こちら単品でお読み頂けます。....
著者 : 文月黒
小説家になろう

【完結】伯爵夫人は笑わない【連載版】

伯爵家の長男として生まれたベルナール・レインバードは騎士として日々励んでいたが、訓練中の事故により騎士としての道を閉ざされた。騎士団を退団したベルナールは弟の夢を叶える為、再び次期当主として立つ事を決意する。 同じ頃、伯爵家の長女として生まれ次期当主となるはずだった『氷の令嬢』ウルスラ・アッシュフ....
著者 : 文月黒
小説家になろう

伯爵夫人は笑わない

「本日も、ですか」 その日、伯爵付きの従僕より彼の晩餐不参加を告げられると、伯爵夫人ウルスラ・レインバードはピンと伸ばした背筋をそのままに、何の温度も抑揚もない言葉で無表情にただ一言そうですかと答えた。 一人での晩餐は何もこれが初めてではない。 初めてどころか、今月は既に半分も過ぎたというのに、夫....
著者 : 文月黒