今日は雨、明日はきっと。

久住一華(くずみ・いちか)はある日を境に、人の今抱いている気持ちが天気として見えるようになる。最初は戸惑いもしたが、特に不都合なこともないと今では冷静に受け止めている一華。
そんなある日、季節外れの転校生がクラスにやって来た。イケメンで明るく、あっという間にクラスに溶け込んでしまった男子・山下蒼(やました・そう)。
しかし彼の天気はいつも土砂降りの雨。一華はそんな蒼が気になって仕方ない。蒼の方もまた、自分を気にしている一華に気付いていた。
ひょんなことで互いの秘密を共有することになり、親しくなっていく二人。
だが二人の距離が近づくにつれ、一華はこれまで避けていた過去と向き合わざるをえなくなり──。

レビュー