いじめられて絶望し、自殺した僕を好きだった双子のもう戻れないその後のお話

レビュー(1件)
著者:龍の鱗

幼馴染の双子姉妹。その姉にいじめられ、追い詰められた主人公が自殺し、後悔に苛まれる女の子のお話

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レビュー

  1. バス より:

    この短編は、主人公の清水原直哉が双子の幼なじみ、実果城瑞乃と実果城瑞香との関係を書いた物語だ。
    妹の瑞香とはフラットな関係であった一方、姉の瑞乃は直哉の両親にはいい顔をしておきながら彼には毎日のように罵詈雑言を浴びせ続けた結果、直哉が縊死する――という内容。

    男は強くならなければならない、弱音を吐くべきではないという「男らしさ」を求める呪縛による生きづらさを描いた短編。DVのデータによれば、93%が男性から女性へのもので、7%が逆のケース。しかし、この逆のケースは本編のようにあまり注目されず、明らかにしても葬り去られるケースを鑑みれば実際の数はもう少し多いものと推察できる。

    著者は「深夜テンションで書きました」と言っているが、この作品はジェンダーバイアスに対する警鐘としても解釈できる。